ステンレスヘアライン清掃

清掃は素材の「特性」を知ることが大切!

清掃を行う上でとても大切な知識として「素材の特性を知る」があります。

清掃する素材の特性を知らずに汚れを落とそうとすると、汚れがうまく落ちないだけでなく、最悪素材自体を痛めてしまう危険性があります。

身近な例としては、ご家庭にあるステンレス製の蛇口の水垢などの汚れを落とそうと固いブラシでこすって、傷をつけてしまうということがあります。

 

アパート・マンションの清掃においても、素材の特性を考えず清掃を行っていたために、素材を痛めて美観を損ねている物件を何度も目にしてきました。

そこで今回はアパート・マンションにほぼ必ずある「集合ポスト」を例に、素材の特性をみていきましょう。

 

こちらはステンレス製の集合ポストになります。
ステンレスには「錆びにくい」という特性があります。ただし、錆びにくとはいえ、錆びないわけではありません。特に「もらい錆び」と呼ばれるステンレスの上に金属のものを置いておくことで錆びることがあります。もし集合ポストの上に空き缶やスプレー缶などが置いてあったら、必ず移動するようにしましょう。
集合ポスト拭き清掃

 

もう1点ステンレスを清掃する上で知っておかないといけない特性があります。それは「表面の加工方法が複数ある」です。それぞれの加工方法に応じた清掃を行わないと、せっかくの加工が傷つき、見た目が悪くなってしまいます。
実際に今回の集合ポストがどのような加工になっているか見ていきましょう。

 

先ほどの集合ポストの上部をアップにした写真になります。
少し見えにくいと思いますが、矢印の向きに細かい直線が入った「ヘアライン」と呼ばれる加工が施されています。
集合ポスト拭き清掃2

こちらが60倍に拡大した写真になります。
細かい直線が見えるかと思います。細かい直線とは違う向きに見える線は傷になります。
ヘアライン加工

この「ヘアライン」加工が施されたステンレスを清掃するときの注意点ですが、必ずこの直線の向きに沿って拭くようにします。

固いブラシなどで擦らなければ簡単に傷が付くことはありませんが、ウエスの中に砂などが混じって傷を付けてしまう可能性があるので、直線の向きに沿って拭くことを徹底したほうが良いでしょう。
集合ポスト拭き清掃3

細かい傷であれば、肉眼ではほとんど見えないので気にすることはありませんが、定期的にメラミンスポンジで擦ってあげると綺麗な状態を維持できます。このときも必ず直線の向きに沿って擦るようにしましょう。
集合ポスト拭き清掃4

メラミンスポンジは「とても目の細かいヤスリ」のようなものなので、ヘアラインに付いた細かい傷を取るのに適しています。
こちらはメラミンスポンジを60倍に拡大した写真になります。肉眼では真っ白な消しゴムにしか見えませんが、実際はとても多くの空気を含んだメラミン樹脂と呼ばれる網目状の固いプラスチックの構造をしています。
メラミンスポンジ拡大

今回ご紹介したステンレスのヘアラインだけでなく、拭いたり・擦ったりする方向を気にしないといけない素材は他にもあります。
例えばこちらは硬質プラスチック樹脂製の手すりになります。
手すりの拭き清掃

そしてこれが60倍に拡大した写真です。ステンレスのヘアライン同様に細かい直線が入っているのが分かると思います。
手すり拡大

こちらも必ず直線の向きに沿って拭くようにしましょう(この手すりを違う向きで拭く人はほとんどいないと思いますが・・・)。
手すりの拭き清掃2

 

今回は素材の特性を知ることの大切さを簡単にご紹介しました。
世の中にはとても多くの素材があります。どんな素材でも汚れれば清掃の必要性が生まれるので、常に素材に対して見識を深め清掃していくことが大切だと思います。

今回素材を拡大するのに使用した製品は以下の通りです。
レイメイ藤井 ハンディ顕微鏡DX