アメリカの掃除事情

アメリカのお掃除事情

国によって習慣や文化というのは大きく異なります。海外に行ったことのある方であれば、何かしらのカルチャーショックを受けたこともあるでしょう。日本と関わりの深い国としてアメリカが挙げられますが、実はアメリカのお掃除事情も日本とは大きく異なります。日本人からすると「えぇ!?」と驚くことも多いかと思いますが、ここではアメリカのお掃除事情について簡単にご紹介していきたいと思います。

 

・アメリカでは基本的に掃除をしない!

アメリカのお掃除事情ということなのですが、そもそもアメリカでは基本的に掃除をしません。すでに「どういうこと!?」と混乱している方もいるかと思いますが、アメリカでは日本のように毎日こまめに掃除をするといった習慣がありません。

アメリカ人掃除しない
アメリカへの留学を経験している方であれば、エピソードとして最初に出てくるカルチャーショックかもしれません。実際に、留学して現地の学生さんと共同生活をしていても、部屋はおろかトイレ掃除まで誰もしようとしないそうです。仕方なく日本人留学生が片付けや掃除をする・・・といったことはよくあるパターンだと言われています。

土足
基本的にアメリカではどこに入るのにも土足が基本です。日本人は靴を脱いだり履き替えたりすることが当たり前になっているので、汚してもOKな場所と綺麗にしなければいけない場所を無意識のうちに分類しているのかもしれません。一方で、いつでもどこでも土足が多いアメリカでは、そういった分類が曖昧で綺麗にするといった感覚があまり持てないのかもしれません。

 

・アメリカのお掃除道具は大味なものが多い

掃除道具
日本にはさまざまなお掃除アイテムがあります。玄関を掃除するためのアイテム、キッチンを掃除するためのアイテム、お風呂場を掃除するためのアイテム、寝室を掃除するためのアイテム・・・といった具合に、掃除をする場所に合わせて適したアイテムをさまざまなメーカーが出しているものです。100円ショップにもさまざまなお掃除アイテムが並んでいますし、家電メーカーもさまざまな価格帯のお掃除アイテムを出しているものです。万能アイテムのようなものもありますが、基本的に日本ではその場所に適したお掃除アイテムを使って掃除をするといったことが多い傾向にあります。

アメリカの掃除機
しかしながら、アメリカになってくるとお掃除アイテムの事情も変わってきます。日本のお掃除アイテムがシーンごとに細かく分類されているのに対して、アメリカのお掃除アイテムというのは全体的に大味です。例えば、日本ではコンパクトで使いやすい掃除機が主流になっていますが、アメリカの掃除機というのはとても巨大です。その分、吸引力も強力です。日本の掃除機はゴミだけを吸い取ることに特化しているのですが、アメリカの掃除機はゴミを含めてそこらじゅうのものをまとめて吸い取るといった印象です。吸引力が強い分、一掃してくれるのは確かなのですが、仕事としては大雑把です。

また、掃除に使われる洗剤なども大味です。日本ではトイレに使う洗剤、キッチンで使う洗剤、お風呂場で使う洗剤、お洗濯に使う洗剤というものがそれぞれ別に用意されていますし、使い分けるのが当たり前になっています。ですが、アメリカではそれらを全部1本で済ませられるような洗剤が主流です。「これさえあれば家の掃除は何でもできる!」といった感じのアイテムが多く、掃除に手間をかけたくないという気持ちがよく伝わってきます。

 

・中流家庭以上では掃除は人にしてもらうもの

日本でもハウスキーパーの仕事はありますが、どちらかというと掃除は自分でするものというイメージが強いかと思います。実際に、お金持ちの方でも掃除は自分でしているという方は多いものです。

ハウスキーパー
一方で、アメリカでは中流家庭以上であれば掃除は人にしてもらうものというイメージが強いです。実際に、アメリカのドラマや映画ではハウスキーパーの方が出入りしているシーンがかなり多いものです。もちろん、自分で掃除をせざるを得ない方もいるのですが、基本的にアメリカでは掃除はお金を払って人にしてもらうものなのです。

ただ、「掃除は人にしてもらうもの」という考えが根底にあると思うと、アメリカのお掃除事情というのはすべて納得がいくものです。人にしてもらうものだからこそ、基本的には自分で掃除をしないし、お掃除アイテムも大味であまり充実していないのです。お掃除事情ひとつとってもこれだけ違いがあるというのは、なかなか興味深いものです。