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マンション共用廊下のエンボス床は清掃頻度がポイント

アパート、マンションの共用廊下や階段の床材で一番目にする「エンボス床」。業界では、「長尺シート」「塩ビシート」「エンボスシート」などと呼ばれていますが、正式名称は、「防滑性ビニル床シート」と言います。

エンボス床は、表面に凹凸の模様があり、「滑りにくい」「遮音性が高い」「汚れにくい」という優れた特徴があります。

「汚れにくい」という特徴はありますが、もちろん決して汚れないわけではないので、エンボス床に合った清掃方法と適切な清掃頻度で管理しないと見栄えが非常に悪くなってしまいます。

今回は、適切な清掃頻度について、私どもが清掃管理を請け負っているマンションを事例にご紹介します。

 

こちらのマンションは月に1度、清掃会社が定期清掃に入っていたそうですが、品質が良くないということで私どもにご依頼頂いた物件です。
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近くで見てみると、とても汚れているのが分かります。エンボス床は凹凸があるため、その隙間に汚れが溜まってしまうというデメリットがあります。
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– 初回清掃 –

ここからは初めて清掃を行ったときの写真になります。
全体にしっかりと洗剤を塗布し、時間を置きます。
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ポリッシャー、ブラシで念入りに洗浄します。
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高圧洗浄機で洗い流してみると汚水が真っ黒なのが分かります。
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こちらが清掃後の写真です。あれだけの汚れが洗い流されたので、大分綺麗になったと思います。
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– 2回目清掃 –

続いては、同じマンションの1か月後の清掃写真になります。
1回目と同じようにポリッシャーで洗浄すると、「まだこんなに汚れているのか」と思うぐらいに汚れが出てきます。
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水で洗い流すと汚水の黒さがはっきりと分かります。
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– 3回目清掃 –

さらに1か月後の清掃写真になります。
ポリッシャーで洗浄していても汚水が以前より黒くないことが分かります。
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水で洗い流すと、汚水の色が以前の真っ黒から茶色に変わったことが分かります。
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– 1年後 –

一気に飛びまして、1年後の清掃写真になります。
汚れがどのくらい出るか試すために、少し洗剤量を増やして清掃してみました。
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洗剤の泡で少し見えにくいと思いますが、ほとんど汚れは出てきていません(さすがに1か月毎の清掃なので、1か月分の汚れはあります)。
これぐらいの汚れだと、高圧洗浄機だけでも綺麗な状態を維持出来るようになります。
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エンボス床に有効なブラシについてはこちらの記事を参考にして下さい。

 

– まとめ –

今回は1か月に1回清掃を行っているマンションの汚れ具合を時系列に見ていきました。2回目の清掃の汚れ具合を見て頂くと分かりやすいのですが、エンボス床の汚れは1回で落とし切るのはとても難しいと感じています。

もちろん、1回の清掃で2度3度ポリッシャーで洗浄したり、より強力な洗剤を高濃度で使えば一気に落とすことも可能かもしれませんが、エンボス床自体を痛めてしまう危険性があります。

他のマンションの、2ヵ月に1回(年6回)、3か月に1回(年4回)のエンボス床についても、今回と同様に清掃するたびにエンボス床が綺麗になり、最終的には高圧洗浄機だけで汚れが取れるぐらい綺麗になることが分かっています。

ただし、4か月に1回(年3回)以下の清掃頻度になると、清掃時の汚れが酷く、清掃しても一定の品質までしか綺麗にならない印象があります。

エンボス床は表面の大きな凹凸だけでなく、目に見えないぐらい細かい傷(隙間)がたくさんあるため、清掃の期間が空くと表面の汚れがエンボス床内に浸透していきます。そのため、高い頻度で徐々に汚れを落として綺麗にしていくのが良いのではないでしょうか。

 

ソラダムではアパート・マンションの定期清掃(機械清掃)のご依頼を心よりお待ちしております。ご興味のある方は以下の記事をご覧ください。